こんにちは。動画の楽校の河野です。
昨年度、中小機構大学校 虎ノ門セミナーでお話しした内容を
ご紹介しています。

ビジネス動画は、どういうのが向いているでしょうか。

まずその1 動画はわかりやすく、簡潔に! が最重要。

お客さまが一般消費者、BtoCの業種の方は、よくご存じのこの大原則です。
しかし、BtoBの分野の方には、大問題。普段、専門用語を使ってお仕事をされていますから、
「わかりやすく、って、どこまで!????」と、戸惑われます。

日本のビジネス(中小企業)は、BtoBが8割といわれています。ですから、これはとても多くの方が悩んでいる問題です。

ぜひ、わからないと感じている方に、考え方を整理する方法として、2つ紹介します。

a. 動画を見るのは、どういう役職の人で、
その人の理解度がどれくらいと考えられるのか、
かなり具体的に上げてみましょう。

ものづくり分野の方で、自社の新技術を使った製品について、次のように回答された方がいます。

 (ものづくり分野 回答例)
「第一に、同業種のクライアントの営業パーソンですね。
あるいは総務の人とか。彼らは、専門用語はわかっても本当に技術のツボを理解できるかは未知数だなぁ。
それで、課長、部長と決済が進んで、最終的に社長が決断、となったとして、動画を見て判断するとなったとき、年配の管理職の人は、最新鋭の技術的なことを理解できるかな? 
でも、技術専門職の人には、見てほしいんだよね~。」

こう具体的にイメージすると、どういう説明が必要か、見えてきます。
まず、やはりある程度は“専門用語は使うけれど、誰が見てもわかる概要説明”。

次に難しい最新鋭技のツボについては、当然、説明したいですよね。
でもわからない人には、丁寧な説明は(残念ながら)退屈。ですから “要点だけ説明(なるべく短く)”です。

そう、賢い方は気づきましたね。

動画、って見る人(を仮定して、その人)との心理的な駆け引きをしながら、つくるんです。

このように整理していけば、動画の構成方針が見えてきます。

b. 動画をいつ、どのタイミングで見てほしいのか、
を考える。

動画の良さって、“百聞は一見にしかず”だとしたら、商談やプレゼンの早い段階になりますね。ホームページに掲載するなら、目立つところに、って考えますよね。

でも、映像で、すべて表現しよう、なんて欲張ってはいけません。
とにかくインパクトを与えて、商品を覚えてもらうのだ、ぐらいでちょうどいい。誰もが最初から、急に難しい話は聞きたくない…んです。わかるでしよ?

さあ、a・bを踏まえて、もう少し考えてみましょう。

映像の本質的には、視聴者ターゲットを、管理職向け、営業マン向け、専門職向け、と絞り込んだ方が訴求力が上がります

特に、自社のWEBサイトに動画を乗せるとなったら、WEBサイトのテキストとまく組み合わせないと、本当のところ、効果的ではありません。

中小企業にとって、WEBサイトを発注する会社と、動画を発注する会社、別々になっちゃうことが、まだまだ多いと思います。

そのため、「動画だけで説明が一通り完結」していることが安心となり、視聴者層は、営業パーソンも、社長も、総務関係や、一般の人も見ることを想定して・・・」。

よくばりすぎですってば!! と言いたいところですが、初めて動画をつくる会社は、得てしてこのような動画になりがち。

ここは思い切って、ターゲットを“一番見てほしい人”または “最初にこの動画を見ることになる人”のどちらかに絞り込むことです。
その選んだターゲットが理解しやすいことにこだわり、それ以外の人のことは、忘れる…くらい、大胆するのが、成功の秘訣です。

次回は、ビジネス動画はこうありたい!の3原則(その2)をお届けします。